ブログ(新着記事)

こんにちは、司法書士・行政書士 菊池俊幸です。

子供のいらっしゃらないご夫婦から配偶者(夫又は妻)が亡くなったことによる相続手続のご依頼をいただくことがあります。この場合の相続人は、残された配偶者(夫又は妻)以外に、亡くなった配偶者の親が生きていれば親が相続人になり、親が既に亡くなっていれば兄弟姉妹(亡くなっていれば、甥・姪)が相続人になります。つまり、相続するためには、亡くなった配偶者の親族との遺産分割協議が必要となります。もし協議が整わなければ相続手続がストップしてしまい、家庭裁判所の調停等の手続を行わなければならなくなる可能性があります。

配偶者の親兄弟との関係が現在良好で相続時に揉めることはないと考えていても、将来どうなるか分かりませんし、もし配偶者の兄弟が亡くなっていれば、交流のない配偶者の甥や姪と協議しなければならないことになるかもしれません。

子供のいらっしゃらないご夫婦については、亡くなった配偶者の親族と遺産分割協議しなくても相続手続を進められるよう、夫及び妻それぞれが遺言書を書いておくことをお勧めします。

むしろ個人的には、子供のいらっしゃらないご夫婦については、将来の安心・保険のため、必ず遺言書を書いておくべきではないかと考えています。

遺言書を書くかどうかはそれぞれのご夫婦のご判断になりますが、将来の相続のため、遺言書作成について検討してみてください。

 

 

こんにちは、司法書士・行政書士 菊池俊幸です。

4月10日付け愛媛新聞第7面に、過去最多の26万件の相続放棄が受理されたとの記事がありました。相続放棄の件数は、少なくとも2015年以降は毎年増加しているとのことです。

相続放棄とは、相続人である地位を喪失させる手続です。相続登記のご相談をいただく際に、田舎に山や畑があるのでその不動産だけ相続放棄できないかとよく聞かれるのですが、一部の財産だけ相続放棄することはできません。相続放棄をすると、全ての財産・債務(プラスの財産、マイナスの財産の全て)の権利・義務を放棄することになります。

相続放棄ができる期間については、民法で「自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内」と規定されています。つまり、自分が相続人となったことを知ってから3か月以内に相続放棄をしなければなりません。具体的には、子が相続人になる場合には親が亡くなったことを知ってから3か月以内となります。もし子が全員相続放棄した場合は亡くなった方の兄弟姉妹が相続人になりますが、この場合は、子が全員相続放棄して自分が相続人となったことを知った時から3か月以内となり、亡くなったことを知ってから3か月以上経っていたとしても相続放棄が可能です。

 

 

こんにちは、司法書士・行政書士 菊池俊幸です。

固定資産税納税通知書(毎年4月に市役所から送付される書類)を持参されて、親が亡くなったので相続登記をして欲しいと相続登記をご依頼いただくことがあります。

固定資産税納税通知書に記載されている不動産が所有している不動産という認識で概ね間違いはないのですが、注意点があります。

ご自宅(土地、建物)を所有されている方で、自宅前の道路部分の土地も所有されている方がいらっしゃいますが、道路部分は非課税となるため、固定資産税納税通知書に記載されていない場合があります。固定資産税納税通知書に基づいて登記をすると、道路部分の土地の相続登記を漏らしてしまう可能性があります。

非課税の土地の登記漏れを防ぐためには、市役所で名寄帳(固定資産課税台帳記載事項証明書)を取得するようにしてください。名寄帳であれば道路部分等の非課税の土地も記載されるため登記漏れする心配はなくなります。

 

なお、固定資産税納税通知書や名寄帳で相続登記する不動産の確認をしたときに、登記されていない不動産が記載されている場合があります。この場合の対処方法については、お役立ち情報の「未登記不動産の相続手続について」に記載していますので、こちらをご覧ください。

 

 

こんにちは、司法書士・行政書士 菊池俊幸です。

本日(4月1日)から、相続登記が義務化されました。具体的には、本日以降に発生した相続については、3年以内に相続登記をすることが義務化され、既に相続が発生している場合には、本日から3年以内(2027年3月末まで)に相続登記をすることが義務化されました。

正当な理由なく登記を怠ると10万円以下の過料に処せられます。

ただし、期限を過ぎるといきなり過料(10万円以下)に処させられるのではなく、まず、法務局から相続登記を申請してくださいという通知書が届き、それでも相続登記をしなかった場合にのみ過料(10万円以下)に処せられるので、過度に心配する必要はありません。

相続登記をするためには、相続人全員で遺産分割協議をしてどの不動産を誰が相続するか決める必要がありますが、3年以内に協議がまとまらない場合には相続登記ができないため、相続人申告登記という制度が新たに設けられました。

相続人申告登記をしておけば相続登記の申請義務を果たすことはできますが、所有者となるわけではないため、相続人申告登記をしても不動産を売却したり、抵当権の設定をすることはできないため、注意が必要です。

相続登記をしないで放置していると、相続人が亡くなり更に相続人が増えて遺産分割協議に時間がかかったりまとまらなくなったりしますので、なるべく速やかに相続登記をするようにしてください。

 

こんにちは、司法書士・行政書士 菊池俊幸です。

今日付(令和6年3月20日)の日経新聞第42面に、相続登記と遺言についての最高裁判決の記事が掲載されていましたのでご紹介します。

相続人(養子)に相続登記を行った後、10年以上経ってから、いとこを含む3人に遺産を等分すると書かれた遺言書が見つかった事案で、いとこらは遺言に基づき不動産の返還を求めていましたが、最高裁は時効の成立を理由に、その要求を認めませんでした。

実際には、相続登記をしてから10年後に遺言書が見つかるといった事案はあまりないと思いますが、10年以上経過すると、遺言書に基づく権利が消滅する可能性があるため注意が必要です。

せっかく遺言書を書いたのに、相続人がその存在を知らなかったり、遺言書が見つからなかったりすると、その意志は実現されません。

遺言書を書いた場合は、家族の誰かにその事実と保管場所を伝えておくことをお勧めします。また、故人が遺言書を残している可能性がある場合には、公証役場や法務局で遺言書の有無を確認する手続きを行うようにしてください。

 

こんにちは、司法書士・行政書士 菊池俊幸です。

先日、日経新聞に地籍調査について気になる記事がありましたのでご紹介します。

法務局に備え付けられている地図は明治時代に作成されたものが基になっており、その正確性には問題があるため、市町村が主体となって地籍調査(国土調査)を実施し、土地の境界を正確に測量して地図の修正作業を行っています。この地籍調査は、各土地の所有者ごとに現地立会いを行い境界を確定しています。

3月9日付日経新聞第3面の記事によりますと、この境界の立会作業について、連絡しても所有者からの返答がない場合には立会いなしで境界を確定できる仕組みを整備するとのことです。

地籍調査については、農村部では実施率が高い一方、市街地では低い傾向があります。松山市では旧北条市を除けば大部分が未実施です。地籍調査が完了すれば、正確な地図が法務局に備えられ土地取引や公共事業において非常に有益なため、今後は境界確定作業のスピードアップを図り実施率を向上させる方針を採っていくようです。

 

(参考・土地の境界について)

地籍調査以外では、法務局が独自に地図作成作業を行い正確な地図を作成しています。地籍調査や法務局地図作成作業で正確な地図が作成されると「14条地図」として法務局に備え付けられ、地図上で土地の境界を確認できます(注・地図から境界を確認するには専門的知識が必要です)。それ以外の地区では土地の境界が地図上では未確定ですが、測量図が備え付けられていれば土地の境界を確認できます。土地の境界が確定している土地かどうかは、法務局に備え付けられている資料から確認することができます。

詳細については、お役立ち情報の「不動産登記事項証明書・公図・各種図面の見方」のコーナーをご参照ください。

 

こんにちは、司法書士・行政書士 菊池俊幸です。

今までは本籍地の市役所でしか戸籍謄本を取得できませんでしたが、3月1日からは最寄りの市役所で他の市町村の戸籍謄本も取得できるようになりました。

相続登記をするためには亡くなった方の生まれてから亡くなるまでの戸籍謄本が必要ですが、今までは、生まれたときは本籍地がA市で、結婚後に本籍地がB市になった場合、結婚前の戸籍はA市役所に行くか郵送で取り寄せをし、結婚後の戸籍についてはB市役所に行くか郵送で取り寄せをしなければなりませんでした。

3月1日からは、最寄りの市役所で結婚前、結婚後のすべての戸籍謄本が取得できるようになりました。

ただし、注意点として、取得できるのは、本人、配偶者(夫又は妻)、直系尊属(父、母、祖父、祖母)、直系卑属(子、孫)の戸籍に限られます。また、私たちのような専門資格者による職務上請求も利用対象外となっています。

相続登記手続の際に戸籍謄本の取得が非常に手間だったと思いますので、一部例外はありますが、今回の改正で戸籍謄本を取得する手間が軽減され、非常に便利になったと思います。

 

 

こんにちは、司法書士・行政書士 菊池俊幸です。

相続登記をした後、使う予定のない土地について売却を検討される方もいらっしゃると思います。

不動産を売却した場合に利益(譲渡益)が生じた場合には、譲渡取得税(所得税、住民税)を支払う必要があります。

税金の計算の仕組みをお伝えすると、たとえば、1000万円で土地を売った場合に、その土地を500万円で購入していた場合は、1000万円(売買代金)-500万円(取得費)=500万円(譲渡益)となり、譲渡益500万円に対して税金がかかります(※実際には、譲渡費用、特別控除等もあり、もう少し計算が複雑です)。

相続した土地を売却した場合には、土地の取得費は被相続人(亡くなられた方)がその土地を購入した当時の金額で計算します。

具体的には、当時の売買契約書や領収書を証明資料として、取得費を計算します。もし、そういった資料が残っていなくて取得費が分からなければ、売った金額の5%を取得費として計算します。

そうなると、先ほどの例では、1000万円(売買代金)-50万円(取得費・売買代金×5%)=950万円(譲渡益)となり、譲渡益が高額になり、税金も高くなってしまいます。

相続登記をご依頼いただいた際に、当時の売買契約書や領収書は保管しておいてくださいとお伝えしているのですが、家を整理して不要物を処分した際に捨てた(捨てたかもしれない)という方が時々いらっしゃいますので、不動産関係の書類は誤って捨てないよう十分注意してください。

 

 

こんにちは、司法書士・行政書士 菊池俊幸です。

2月14日付の愛媛新聞にも掲載されていましたが、成年後見制度の見直しが検討されているようです。私の業務である売買登記や相続登記の際に認知症の方がいると、その人について成年後見人を選任しないと売買や遺産分割ができないのですが、成年後見人を選任するとその人が亡くなるまで成年後見人が付くことになり親族の方にとって手間や費用の面等で負担が大きいため、売買や相続を断念して認知症の方が亡くなるまで待つという選択をする方もいらっしゃいます。

今回、期間制を導入し、成年後見人を選任しても、たとえば、売買や遺産分割が終われば成年後見人が退任することができるよう検討されているようです。

期間限定で成年後見人を選任できるようになれば、売買や相続を断念していた方たちも、成年後見人を選任して手続を進めようと考えると思います。報道では民法など関連法案の改正に向けた議論を進めるとのことですので、なるべく早く法改正されるよう期待しているところです。

 

こんにちは、司法書士・行政書士 菊池俊幸です。

私たちの業務は、時代とともに法律が改正されるため、常に新しい法律を学び対応していく必要がありますが、法律だけではなく新しい技術革新にも対応していく必要があります。

近年、AI(人工知能)により、将来、多くの仕事が奪われてしまうのではないかと言われています。実際のところ未来についてどうなるかは分かりませんが、私自身はAIに仕事を奪われるのではないかと恐れるのではなく、AIを業務に積極的に使うことで業務の効率化を図り、また、AIを味方につけてより高い次元の仕事に対応できる能力を身につけたいと考えています。

 

私自身、今話題のChatGPTも活用しています。生成AI(ChatGPT)は、文章の作成・要約が得意と言われています。

ちなみに、前回のブログ記事「相続登記義務化 4月1日スタートします」を、ChatGPTに要約させてみました。以下の文章が、ChatGPTの要約です。

 

 ChatGPTによる要約>

「4月1日から相続登記が義務化され、3年以内に登記しなければなりません。2027年3月31日までに登記を完了すれば大丈夫です。過料(10万円以下)は相続登記をしない場合にのみ課せられますが、通知書が届いてからの対応で心配する必要はありません。相続登記を怠ると相続人が増え、遺産分割が困難になる可能性があるので、速やかに登記することが重要です。」

 

自分で作成した文章があまりに長くなったときに要約する時間の節約のため、ChatGPTに要約させた後、手直ししてHPに掲載しようかと考えています。

なお、ChatGPTを使用する上での注意点としては、最新の内容については質問しても答えられないことと、時々、質問についての回答が間違っている時があることです。

※ちなみに、ChatGPTに間違っていると指摘すると、申し訳ありませんと謝った後、正しい答えを返してくれます。

 

こんにちは、司法書士・行政書士 菊池俊幸です。

相続登記の義務化が4月1日に迫ってきて、相続登記義務化について聞かれることが多くなってきました。

今年4月1日にスタートしますが、3年以内に登記しなければならないとされていますので、2027年3月31日までに相続登記を完了すれば大丈夫です。また、過料(10万円以下)について聞かれることも多くなりましたが、いきなり過料(10万円以下)を支払うよう通知書が届くのではなく、まず、法務局から相続登記を申請してくださいという通知書が届き、それでも相続登記をしなかった場合にのみ過料(10万円以下)に処せられるので、過度に心配する必要はないと思います。

4月1日から相続登記が義務化されますし、相続登記をしないで放置していると相続人が亡くなり更に相続人が増えて遺産分割協議に時間がかったりまとまらなくなったりしますので、なるべく速やかに相続登記をするようにしてください。

 

 

こんにちは、司法書士・行政書士 菊池俊幸です。

新聞でご覧になった方もいらっしゃると思いますが、報道によると、今国会で共同親権導入への民法改正案が提出されるとのことです。

共同親権導入といっても、すべて共同親権となるのではなく、今までどおり父又は母の単独親権とするか共同親権とするか選択することになるようです。

民法の家族法改正としては大きい改正なので、注視したいと思います。

 

こんにちは、司法書士・行政書士 菊池俊幸です。

日頃、遺言書作成の依頼を受けて作成のお手伝いをさせていただいています。作成する遺言書の大部分は、無効になる心配がなく後のトラブル防止のため公正証書遺言を作成していますが、要望により自筆証書遺言を作成する場合もあります。自筆証書遺言を作成した場合は紛失防止のため法務局の保管制度の利用を勧めていますが、法務局の保管制度には公正証書遺言にない利点があります。

それは、遺言者が亡くなった場合に、遺言書を保管していることを通知する制度があることです。今までは、指定した1名にしか通知してもらえませんでしたが、令和5年10月からは、3名まで指定できることとなり利便性が向上しています。自筆証書遺言を作成される場合は、紛失・改ざんを防止するためにも、なるべく法務局の保管制度を利用するようにしてください。

 

こんにちは、司法書士・行政書士 菊池俊幸です。

住宅購入のため登記手続をご依頼いただくことが多いのですが、住宅を購入されるお客様のほとんどの方が住宅ローンを利用されています。

住宅ローン減税(控除)について、今年入居される方は、昨年より借入限度額が引き下げになっています。

具体的には、

・長期優良住宅・低炭素住宅 5,000万円 → 4,500万円

・ZEH水準省エネ住宅 4,500万円 → 3,500万円

・省エネ基準適合住宅 4,000万円 → 3,000万円

・その他の住宅 3,000万円 → なし(※一部例外あり)

※ 詳しくは国税庁のホームページでご確認ください。

 

これから家を建築予定の方で住宅ローン減税(控除)を利用予定の方は、建築会社と家の種類について検討するようにしてください。

 

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